簿記やFPなど、働く上で求められる資格は数多くあります。
会社から取得を義務付けられているものもあれば、自己啓発で取得を目指している方もいるのではないでしょうか。
資格の取得を目指して勉強に励むことはとても素晴らしいことだと私は思います。
しかしながら、資格を取得しても意味がないという人も少なからずいます。
資格の取得は本当に意味がないのでしょうか。
本記事ではこれに対する見解と、なぜ意味がないと言う人がいるのかを解説します。
また、資格を活かすにはどうすればいいのかをお伝えしますので、ぜひご覧ください。
資格の取得は無駄ではない
税理士や公認会計士など、その資格がなければ業務ができない職業や、昇格要件として求められる資格は当然取得が必須です。
しかし、それ以外の資格は持っていても意味がないと言う人は多いです。
結論、そんなことはありません。
資格の取得は必ず役に立ちます。
ただし、資格を活かすためには周りへの見せ方を考えることが重要です。
資格を取得するメリット
資格の取得はどのようなメリットがあるのかを解説します。
箔が付いて説得力が増す
資格を取得することで言葉に説得力が増します。
周囲はあなたが思っているより無知な人が多いです。
学んだ知識を上手に展開できれば一目置かれる存在になれます。
あなたの言葉に耳を傾けてくれるようになるでしょう。
自信がつく
知識を身に付ければ後から自信もついてきます。
自信がつけば不安が減り、チャレンジ精神が生まれます。
資格を取得することは、知識面だけでなく行動面にも影響を及ぼします。
チャンスが舞い降りる
資格を取得して言葉に説得力が増せば、周囲から尊敬・信頼されるポジションを得られます。
周囲から評価、頼りにされることで人脈が広がるだけでなく、プロジェクトメンバーへの招集など、仕事の幅が広がっていきます。
あなたが活躍できるフィールドが広がっていくでしょう。
優越感に浸れる
社会人になると勉強の機会は減少する一方です。
そのような状況下で資格を取得できれば、それだけであなたは頭一つ抜けた状態になります。
あくまで気持ちの問題ですが、優越感や高揚感を感じることができるので、モチベーション管理という意味でも資格の取得は有用です。
なぜ資格は仕事の役に立たないと言われるのか
資格を取得することはメリットしかありません。
にも関わらず、仕事をする上で資格は意味がないと考える人が多く存在します。
意味がないと思われてしまう要因は何なのか、以下に解説したいと思います。
給与に直接反映されない
資格手当など制度化されているものは別ですが、多くの資格は取得したからといって給与がいきなり上がるわけではありません。
資格を取得しても働く環境が劇的に変化しないのは事実です。
難易度の高い資格であればあるほど、その頑張りに応じて見返りを期待してしまうものです。
しかし、学んだ知識を活かして仕事の質を高めなければ会社から評価されることはありません。
出世に影響しない
資格を持っていなくても優秀な人はいます。
実際、無資格でも仕事はできます。
昇格要件としての資格は別として、その他の資格はあくまでもキッカケに過ぎず、出世に直接影響することはありません。
インプットした知識をどのようにアウトプットしていくのか、という点に意識を置くことが重要です。
資格を取っても意味がないという人の心理
資格を取っても意味がないという人は、実のところ資格を持っていない人が多いです。
このような人たちは、先に述べた理由以外にも以下に解説する心理的側面を持っている可能性が高いです。
嫉妬
直接仕事に結びつかなくとも、資格を持っているだけで箔がつくものです。
それに対して嫉妬をしているだけの可能性があります。
本気で耳を貸す必要はありません。
焦り
あなたが資格を取得することで焦りを感じている可能性もあります。
同じ立ち位置でいてほしい、抜け駆けしないでほしいという心理が働いていると考えられます。
足を引っ張られることのないよう注意しましょう。
資格の活かし方
資格を活かすにはアウトプットが大事であると解説しました。
ここでは具体的な資格の活かし方を解説します。
会話に少しずつ知識を散りばめる
学んだ知識を業務の中で少しずつ散りばめてみましょう。
ポイントは学んだ知識を普段の業務に対し、少し視点をずらして取り入れることです。
- 会計の知識を有している営業担当の場合、売上だけでなく利益やコスト面に焦点を当てて議論する
- 法律の知識を有している場合、新規取引先の売上だけでなく、契約上のリスク面を指摘してみる
以上のように異なる観点で知識を散りばめることを継続すれば、潜在的に周囲の意識も変化し、あなたの評価は少しずつですが確実に上がっていきます。
ぜひ試してみてください。
注意いただく点として、会話に散りばめる際に自慢やお節介にならないレベル感で実行することです。
独自のポジションを築く
資格を複数保有しているのであれば、唯一無二のポジションを確立できます。
会社に勤める以上、会計の知識や法律の知識はどんな部署であろうと関連する汎用的な知識です。
しかし、経理部や法務部などの業務に直接関係する部署は除き、会計や法律の知識を有している人は思っている以上に少ないものです。
このような汎用的かつ必須スキルの資格を2つ3つ取得することで掛け算的に希少な人材になれます。
- 会計=10人に1人
- 会計✖️法律=100人に1人
- 会計✖️法律✖️IT=1000人に1人
『狭く深く』ではなく『広く、できれば深く』知識の幅を広げることで、自分という人材の希少性、存在価値を高める戦略です。
代替不可能な人材となれれば、勝ち組の仲間入りになれます。
異動願いを出す
資格を活かせる部署で働きたいのであれば異動願を出してみるといいでしょう。
- やりたい仕事がある
- そのために資格を取得した
- やりたい仕事を成し遂げるためには、〇〇部署が最適と考える
- 資格を携えて〇〇部署に異動願いを出す
上記手順に沿って異動願いを出すことは、将来のキャリアを見据えて準備をしてきたことが伝わります。
ビジョンが確立している人は意欲も高いと受け止められ、評価も高まります。
おすすめの資格
おすすめの資格ジャンルは以下の通りです。
- 会計
- 法務
- IT
学ぶのに高いお金を出す必要はなく、独学で取得できるものをいくつか紹介します。
簿記
まずは王道の資格、簿記です。
簿記は数字に強くなるだけでなく、物の見方や考え方を変化させるキッカケになります。
勉強の入り口には以下の書籍がおすすめです。
kindleをお使いの方は以下もおすすめです。
ビジネス会計検定
企業分析に役立つ資格です。
簿記とセットで取得することで、会社の内側と外側、両面からの視点を養えます。
また、株の売買をする際にも知識としてあると活用できます。
勉強ツールは以下のものがおすすめです。
ビジネス実務法務検定
契約や禁止事項等、会社法や民法などのビジネス法を体系的に学べる資格です。
ビジネスにおける言葉の解釈は難しく、契約書を読めるスキルは所属部署や地位を超えて重宝されます。
勉強ツールは以下がおすすめです。
基本情報技術者
ITに関する知識を網羅的に学べる資格で、初級者資格である『ITパスポート』の上位互換資格です。
ITに疎い方にとっては、簿記や法務の資格と比べてやや難易度が高いと感じるかもしれません。
しかし、今後必須といえるIT知識の理解を深めるだけでなく、論理的な考え方が身に付きます。
勉強ツールは以下がおすすめです。
細かく理解したい方はこちらもおすすめです。
資格を活かすのは自分次第
資格は取得することがゴールではありません。
あくまでも手段として、学んだ知識をどう活かすか、いかに応用できるかが重要です。
資格は業務と親和性が低い部署でも、アウトプットの仕方次第で評価を高めるキッカケになります。
資格を持つことはビジネスにおいて確実に有利です。
学びの歩みを止めることなく、共に頑張りましょう。
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