今の時代に『ノルマ』という言葉は死語になりつつありますが、それは言葉を変えただけであり、営業職には『販売目標』や『計画』という名の数値が課せられています。
パワハラまがいな行為がない職場であっても、目標が達成できないと評価や査定に影響があったり、周囲と比較されたりと、精神的に辛い状況に陥ることもあるのではないでしょうか。
その一方で、いつも営業成績の良い人もいます。
それは何故なのか、普段何を考え、どう行動しているのか。
この記事で紹介する書籍にはその答えが載っていました。
今回紹介する『AI分析でわかったトップ5%セールスの習慣』を読んだ感想を綴りたいと思います。
興味のある方はぜひ書籍を手に取ってみてください。
顧客が真に求めていることを理解する
商品が売れないのは、営業担当の認識と顧客の要望にミスマッチが生じていることが原因です。
トップセールスは顧客が求めていることを正確に理解することで認識の齟齬をなくし、以下に記す手法で顧客のニーズ解消に努めます。
顧客の期待を良い意味で裏切ることが重要です。
ソリューション+イノベーションの提供
顧客の不満や要望を解消するソリューション営業は、顧客の心理状態で表した場合、マイナスから元の位置に戻った状態です。
一般的な営業であればこれで終わりですが、トップセールスはそうではありません。
この状態に嬉しさというプラス要素を加えることで、顧客にイノベーションを起こします。
課題解決(ソリューション)だけでなく、期待値を超えて感情を揺さぶる(イノベーション)ことで、顧客エンゲージメントを高めます。
インフォメーション<インサイトの提供
顧客に商品の情報を伝えるだけでは二流のセールスです。
その情報から何が得られるか、何をもたらしてくれるかを顧客自身に想像させることが大事です。
商品の性能を訴求するのではなく、実際の利用シーンを連想させるよう、購入後のイメージを膨らませるトークをします。
メモの取り方と話の聞き方を工夫する
トップセールスはメモの取り方や話の聞き方一つまで工夫します。
- メモを取っていいか相手に許可を得る
- メモはゆっくり、丁寧に書く
- 相槌はゆっくり頷く
こうすることで、真剣に話を聞いてくれているという印象に見える効果があります。
コミュニケーション能力が本当に高い人は、話し上手な人より聞き上手な人だといいます。
確かにこのような態度で自分の話を聞いてくれたら、話す側は気分が良くなりそうですね。
信頼残高を貯める
仕事は人がもたらしてくれるものです。
そのため、声をかけてもらえるチャンスを増やすために、トップセールスは日頃から人間関係の構築に努めます。
- 売上や契約に直接結びつかない顧客側の窓口担当
- 総務や経理など、社内のバックアップ部門
など、仕事を進める上で関わる人とのつながりを大事にする傾向があります。
普段から信頼を積み重ねて、いざという時に声がけしてもらえるよう準備しておく用意周到さが成功には必要かもしれません。
言葉の言い回しに気を付ける
トップセールスは言葉の言い回しにも注意を払います。
具体的には、トップセールスはダ行ではなくサ行を使う頻度が高いです。
- ダ行:ですが、どうしても、だけど、でも
- サ行:しかし、そうですが、さすが
など、確かに言い回し一つで言い訳がましさが減り、印象をグッと変えるだけの力があります。
意識しないと使いこなすことは難しいかもしれませんが、意識しなければ一生慣れることもありません。
少しずつ変化を試してはいかがでしょうか。
コントロールできる部分に集中する
トップセールスは自分の力を過信することはありません。
自分にできること、できないことが何かを理解しています。
誰もが得意なことをする時は、完成までのスピードも質も上がるものです。
一方、同じだけのリソースを割いても、苦手なことをする時は完成度が低くなります。
苦手を克服するというのは素晴らしいことですが、トップセールスは苦手を克服することに時間を割くより、強みを更に伸ばすことに時間を使います。
自分にできないこと、コントロール不可の部分については一切の力を使わない代わりに、自分がコントロールできる部分に全リソースを割くことで、誰よりも強みを発揮できます。
習慣化する
トップセールスは習慣化が得意です。
ここまでに紹介した内容も習慣化できなければ効果は限定的になります。
習慣化して再現性を高めることで失敗確率を抑えられます。
誰でも簡単に習慣化できる方法は以下の2つです。
- 習慣化することで得られる報酬を具体化、可視化してモチベーションを維持する
- 周囲に宣言して逃げ道をなくす
報酬が目に見える形であればモチベーションを保てます。
また、周囲に宣言した以上やらないわけにはいかない、という気持ちが芽生えますよね。
優秀な営業マンでも特別なことはしていない
この記事で紹介したトップセールスの習慣について、何か一つでも取り入れて実践されてみてはいかがでしょうか。
あなたもトップセールスの仲間入りができるかもしれません。
より詳しく知りたい方は、ぜひ書籍を手に取って読んでみてください。
また、関連書籍も紹介していますので、こちらも併せてご参考ください。
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