昇進・昇格に憧れ、日々一生懸命働いている人は多いです。
一方、最近では若い人を中心に管理職になりたくないという人も増えています。
出世をすることは幸せなのか、地獄への入り口なのか。
出世にはメリットとデメリットがあるため、一概に決めることはできません。
あなたにとってどちらが魅力的か、今後のキャリア形成の参考にしてください。
出世をすることのメリット
出世をしたらどんなメリットがあるのでしょうか。
給料が上がる
最もわかりやすいメリットは給料が上がることです。
月々の給料やボーナスに加え、確定拠出年金の掛け金も役職に応じて増額することから、退職後に受け取れる年金額についても出世をするほど増えていきます。
一方、管理職になると基本的に残業代は発生しません。
そのため残業の多い一般職員のほうが、月の手取り額が多いという逆転現象が発生することもあります。
社会的ステータスが上がる
管理職になれば社会的ステータスが向上します。
ここでいうステータスとは社内に限定した話ではありません。
つまり、部下ができて頼られる存在になるということだけでなく、転職をする際に箔が付いたり、住宅ローンなどの融資の審査に通りやすくなったりなど、普段の業務とは関係のないシーンでも出世によるメリットを享受できる機会が増えます。
クビを切られにくい
外資系企業と違い、日本の企業は簡単に雇用契約を解除することはできません。
しかし、最近では早期退職という名の実質的なクビ宣告をおこなう企業が増えています。
早期退職で真っ先にターゲットにされるのは、年齢が一定ライン(40歳くらいが目安)を超えている、かつ役職に就いていない立場の人です。
管理職になっていればクビを切られにくい環境に身を置けます。
出世をすることのデメリット
一方、出世をすることによるデメリットは何があるのでしょうか。
仕事量が増える
部下に仕事を丸投げして自分は早く帰るといった管理職も一定数存在しますが、昇進すればするほど仕事の幅が広がり、それに比例して仕事量も増えていきます。
また、管理職になれば自分の部下ができるため、自身の業務だけでなく評価や育成などといった業務も付随して発生します。
責任が増える
管理職と一般職では権限と責任の範囲が異なります。
管理職の場合は自分のおこなった業務だけでなく、部下がおこなった業務に対しても責任を負わなければなりません。
例え部下が報連相を怠っており、本当に何も知らない案件だったとしても、知らぬ存ぜぬでは許されず監督不行き届きという扱いを受けてしまいます。
人間関係のストレスが増える
大きい仕事になればなるほど多くの人を巻き込まなければなりません。
自部署だけで解決できない場合は関連部署への応援要請や業務調整など、交渉能力が求められるコミュニケーション機会が増えていきます。
人脈が増えるという良い側面がある一方、周囲への根回しや調整などの機会が増えることで、人間関係のストレスも比例して大きくなります。
出世に向いている人の特徴
ここまでに解説したメリットとデメリットを踏まえ、出世に向いてる人はどのような特徴がある人なのかを解説します。
会社に忠誠を誓える
会社に忠義を尽くして働ける人は出世をすべきです。
- 愛社精神がある
- 残業が苦ではない
などといった人は管理職になってバリバリ働くといいでしょう。
管理職は社畜になる覚悟が必要です。
承認欲求が強い
- 部下からチヤホヤされたい
- 出世=ステータスだと思っている
など、承認欲求が強い人は出世に向いています。
しかし、このような性格の持ち主は自己愛が強いだけの可能性があり、管理職になれるだけのスキルや能力が備わっていない可能性があります。
面倒見がいい
面倒見がいい人も出世に向いているといえます。
部下から頼られる存在になれますが、部下の自立的な成長を促すため、時には突き放すといった厳しい指導が求められます。
根がやさしい人は精神的につらく感じることがあるかもしれません。
出世に向いてない人の特徴
出世に向いている人がいる一方、以下のような人は出世に向いてないといえます。
会社を信用していない
会社を信用していない人は出世するべきではありません。
管理職になるほど肉体的にも精神的にも会社に依存していきます。
- 会社の方針に納得していない
- 会社は給料を貰える場だと割り切っている
などといった場合、管理職になることは相当なストレス要因となります。
地位やお金より自由が大事
- 給料が少しくらい安くても定時に帰りたい
- 自分の時間を大切にしたい
など、他者の評価を気にせず自由を求めるタイプの人は出世しないほうが幸せな人生を送れます。
稼ぎ口が他にある
副業など、収入の入り口が会社以外にもある場合は出世をする必要はありません。
管理職になると時間的拘束が増えるため、別のことを諦めなければならない場合もあります。
副業に割く時間を捻出できなくなる可能性があります。
出世ができない=負け組ではない
この記事では出世が向いている人とそうでない人の特徴について解説しました。
出世をするには会社から一定の評価を得る必要があるため、誰もがしたくてできるものではありません。
一昔前までは出世は選ばれしものに与えられた切符であり、勝ち組などと言われてきました。
しかし、最近はそのような意識は薄らいでいます。
出世ができない=負け組という考え方は古いです。
昇進・昇格の機会をチャンスと捉えるのか、辞退するのか、お金か自由か、人生で重要なものに優先順位をつけることが大事です。
これからの働き方を考えるうえで、以下の記事も参考にしていただければと思います。
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